まだ使えるM-DISCとicloud 子供の写真やデータの長期保存方法にどっちがいい?
とある情報筋によると、子供が出来ると写真や動画の数が二次曲線的に増加するらしい。しかも、重複するような内容だったとしても、全てが宝物のようで廃棄できないらしい。もし重複するものを選定しようものなら莫大な工数がかかるらしい。そして、それらを永遠に残しておきたい欲求に駆られるらしい。
と言う親バカ全開な人向けに、私が実践した写真やデータの長期保存方法を紹介します。紹介するに当たり、候補となるM-DISC、icloud、その他記憶媒体で比較しました。
結論、M-DISCでの保存がベターと思います。前提条件・希望条件は以下の通りです。
- 自分が生きている間(50年以上)は残したい
- コスパ良く
- 常に見れる状態でなくても良い
M-DISC生産終了の噂が流れていますが、執筆時点ではしっかり生産中ですので安心してください(2024年3月時点)。パナソニックのブルーレイディスクが生産完了という情報と混同して流布されています。ブルーレイディスク自体も、パナソニック以外は生産継続中です。更には、ブルーレイレコーダーまでも生産完了と情報を流しているところもあり、注意ください。
M-DISCについて
まず、M-DISCの紹介をします。M-DISCとは聞きなれない名前かと思いますが、正式名称はMillennial Discと言って、米国のMillenniata社が開発した長寿命の追記型光ディスクです。開発元が行ったテストでは1332年の寿命(参考元)が期待出来ると言われています。参考元を見ると、テスト内で一番過酷な環境下である40℃、70%相対湿度でも53年とも明記されています。
商品自体の詳しい説明はアイ・オー・データ機器のサイトが参考になりますので、こちらを参考にしてください。
生涯保存ができる「M-DISC」とは アイ・オー・データ機器
icloudについて
こちらは言わずもがなの部分が多いと思いますので簡単に説明します。icloudとは米国のApple社が提供しているクラウドサービスです。5GBまでは無料ですが、それ以上は容量に伴って金額が変更になります。
次から自分の前提条件・要求事項に当てはまっているか確認していきます。
自分が生きている間残せるか
M-DISCは、過酷な環境でも53年と書かれているので、私が平均寿命を迎えるまでは十分と考えました。
icloudもお金を払い続ければいつまでも大丈夫なので、こちらも候補の一つです。
それらに対して、DVDやUSBメモリー等は長くて20年です。早いと10年以内に消えます。子供が結婚式の時に「昔の写真が必要!」となった時に、もしかするとデータが消えているかもしれませんね。そうなると親の信用度はがた落ち、孫の顔を見させてくれないかもしれません。よって却下です。
コスト比較
家庭によって必要容量は変わると思いますが、私の環境では5年で250GB程度使用しているので、1年あたり50GB程度必要です。おそらく、中学生以降は反抗期等で一緒に行動することも減るのと同時に、子供本人がスマホを持つでしょう。よって、実質50GB/年が必要な期間は13年間です。合計で650GBほど必要そうです。
M-DISCは、執筆(2024年3月)時点で、ディスク自体は、容量100GBのものが5枚で6000円程度です。650GBちょうどは購入できないので、1TB分を購入するとします。ドライブ等の導入コストはおおよそ10,000円以下です。50年間保存に、M-DISCは合計22,000円必要です。
iCloudの料金設定は、50GB(月額\130)、200GB(月額\400)、2TB(月額\1,300)、6TB(月額\3,900)、12TB(月額\7,900)です。2TBのプランを50年間契約するので、50年間保存に、iCloudは780,000円必要です。
DVDに保存した場合は、20年ごとに保存しなおしが必要です。ディスク価格はM-DISCの半額以下ですが、50年間保存となると、M-DISCとほぼ同額でしょう。
まとめ
子供の写真やデータの長期保存方法をM-DISCとiCloudとその他記憶媒体と比較してきました。1TB以下のデータを、50年間保存でき、必要な時に取り出すスタイルで良ければ、コスト22,000円程度ですむM-DISCがベターだという事が分かりました。
すぐに見たい写真はiCloudに保存する事として、M-DISCと使い分けできれば更に良いと思います。
参考になれば幸いです。