ゲーム妻とYouTube息子。そして僕。画面だらけの家庭で立ち止まった日

うちのリビングは静かです。
でも、それは「穏やか」だからではありません。
妻はスマホゲームに夢中。
息子はiPadでYouTubeやゲームに没頭。
静けさの中で聞こえるのは、ゲームの効果音とYouTuberのテンションの高い声。
床にはゴミが散らばり、子供はときおり寂しそうな顔をしています。 それでも、妻はスマホを見つめ、息子はiPadを離しません。
…このままで、いいんだろうか?
妻は腰痛持ち。それでもストレッチよりゲーム
妻は腰が悪くて、週に1回は病院に通っています。医師からはストレッチや軽い運動を勧められているはずなのに、帰ってきたらまたソファでスマホゲーム。
「少し身体を動かさないと、ますます悪くなるよ」と声をかけたこともあります。でも、そのたびに険しい顔。
「私だって好きなことくらいさせてよ」
…言い返せませんでした。たしかに、家事・育児に追われてきた日々。妻なりのストレス発散なのかもしれません。
息子も、iPadの中に夢中
気づけば息子も、画面の中に入り込むようになりました。
- 朝ごはんの前にYouTube
- おやつの後にゲームアプリ
- 夜寝る前まで、ずっとiPad
話しかけても上の空で、iPadが取り上げられそうになると泣き叫ぶ。まるで“生活のすべて”が画面にあるかのようです。
家族なのに、それぞれが別の世界に
ふと、リビングを見渡したときのこと。
妻はスマホ。
子供はiPad。
そして僕も、スマホでニュースを見ていました。
「…家族全員、バラバラだ」
一緒にいるのに、目は合わず、言葉も交わさない。 それはまるで、孤独が3つ並んでいるだけの空間でした。
「これは妻や息子のせいじゃない」
気づいたんです。
「変わってほしい」と願う前に、自分も同じ穴に落ちていたことを。
- 家事や育児を任せすぎていたかもしれない
- スマホに逃げて、話しかけるチャンスを自分も失っていた
- 「一緒に楽しむ」時間を、いつの間にか忘れていた
家族みんなが“疲れていた”のかもしれません。
僕が始めた小さな工夫
劇的に変えることはできません。だけど、ほんの少しの工夫ならできると思いました。
- 食後に「5分だけおしゃべりしよう」と声をかける
- 「今日はiPadなしで何する?」と息子に提案してみる
- 妻には「今日の腰、どう?」と声をかけてストレッチを一緒にする
- 自分もスマホを手にする時間を意識的に減らす
最初は反応も薄かったけれど、少しずつ「目」が合う時間が増えてきた気がします。
ゲームやYouTubeが悪いんじゃない
スマホゲームもYouTubeも、悪ではありません。
僕だって、楽しいと思う瞬間があります。
だけど、それだけになってしまうと、大事な時間がすり減っていく。
本当に大切なのは、隣にいる人と笑ったり、話したりする時間。
目と目を合わせて「今」を共有すること。
結論:更生じゃない。「一緒に戻る」ためのきっかけを
僕は「更生させたい」と思っていました。 でも今は違います。
「一緒に戻ろう」って思える関係にしたい。
少しずつでいい。 ゲームの手を止めて、iPadを閉じて、笑って話せる時間が増えるように。
そんな小さな積み重ねを、これからも続けていきたいと思っています。